酉の市

emu-maharis2006-11-04

不況な年ほど商売繁盛を願った熊手が飛ぶように売れるこの酉の市、歴史は、江戸時代あたりかな?11月の酉の日に祭りが開かれるので 年に拠っては、二回であったり三回であったする。この酉の市、三回ある年は、火事が多いと言われているが、所以が面白い。


「おい、おはる、おいら 隣の熊さんと 酉の市にいってくるわ。」


「あんた この寒いのに わざわざ出かけるのかい?半纏着ておいきよ。」


酉の市へ行くとまんまと女房を騙した旦那、その足でスタコラサッサと遊郭に。


「うちの人たら ちっともかえってきやしない。そこいら ちょいとみてこようかね」


待てど暮らせどいっこうに帰ってこない旦那を心配するあまり 台所の火の始末が疎かになるため 火を出す家が続出だったとか。風が吹くと桶屋が儲かる的な発想で のんきな江戸時代の人々が 考え出しそうな事だ。実際 三の酉まである年は、統計的に気温が低く火を使う事が多かったからとされている。


お酉さまの記憶と云うと、真っ先に父に手を引かれている場面が思い起こされる。私の手をぎゅっと握り人並みをかき分けどんどん進むので 屋台など殆ど見えない。父は人ごみが嫌いだった。小学校に上がってからは、夕方の早い時間 近所のお友達と連れ立ってお酉様に出かけた。楽しみは、お化け屋敷と見世物小屋。手作りの人間臭いお化け屋敷では、濡れ雑巾やシーツのてるてる坊主が飛び交い 見世物小屋では、アマゾンの大イタチを見せたり ろくろっ首の女が派手な着物で その長い首を縦横無尽に振り回す。
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昨年暮、幼馴染の友達を お酉様の入り口で一時間待たせてしまった。友人は、その従姉妹であり 私の幼馴染に しこたまブーイングを浴びせそれから音信不通。なんとも頓珍漢な話だが 私は神に誓って約束を交わした覚えはなかった。確かに誘われた時 「お酉さん行こうね」。とはmailを返した。だが日時も決めていないままだったので そんなことはすっかり忘れていたのだった・・・・・ははは(汗)


先日一年ぶりにメールが来た。今度は、こちらから日時も集合場所も指定したうえで お誘いした。幼馴染5人での二十年ぶりのお酉様。お化け屋敷と見世物小屋が出ていれば是非見たいところだ。