偶然

emu-maharis2006-08-17

「偶然」とは、思いもよらない事が起こる または 因果的に予測できない事象が起こることを云う。コンピューターに蓄積された膨大なデータから 起こりうる「偶然」を予測するのは 可能だろうか。もしできるとして それは、天気予報のように統計から導きだした結果であり 例えそれが100年に一度という頻度であっても 偶然とは 呼ばない。偶然とは、何者なのだろう。人間が出鱈目に打った数字の羅列の繰り返しでさえ 統計の専門家であれば、その規則性(癖)を読みとり いつかは、次に来る数字を予測できてしまうだろう。


10桁の数字を紙に羅列し もう一方で0〜9までの数字が書かれた回転盤に10回矢を放った場合 相互の数字とその順序が一致する確立は、10000000000分の1。(もっとかしら?)ところがこの僅かな確立でも当たり番号は、必ず一つ存在する。当たった人間にとって これは「偶然」である。しかし観測者には、必然である。言い換えれれば 分母の数を百億通り用意すれば 間違いなくその中に当たりがある。


また一見偶然に見える事象も因果関係を辿れば 瞬く間に必然にとってかわる。今朝方からの出来事である。昔書いたある一つの「言葉」をサーチエンジンで検索した多くの方々が ページにアクセスしてくる。十回くらいまで 単なる偶然だろうと考えていたが昼のニュースによってその訳を知った。こうして未開人の如く無知故の偶然がそこかしこに存在する事は間違いない。


しかし因果関係がなく規則を持たない偶然と更に在り得ないその連続を人の能力で予測することは、困難極まりない。偶然を言い当てれば預言の域なのである。一般的にある二つの事柄に対して 因果関係が断たれていたとみなされれば「偶然」と捉える。特に恋に落ちた男と女は、そんな出会いを偶然と呼びたがる。例え其れが お見合いパーティであっても 偶然目があった、偶然隣の席に座ったといった具合に 実際は、存在する因果関係を打ち消し 出来る限り分母の数を増やすことで その出会いを「奇跡」と思いたいものだ。


仮にあたしが、誰にも知られず 地球の裏側に旅行に行ったとする。旅先で そんな場所にいるわけもない人と再会する。これは、立派な偶然として成立するではないか。云わば奇跡的な出来事なのだ。例えば 或る謎解きの映画を観る→謎の答えを知りたくなる→PCを所有している→インターネットによって 数多くのBBSの中の一つにたどり着く→そこで出合った人と会話を交わす→異性である→理想的な人物である→偶然の出会い これらを不確実性の連続と思いたい。ある見えない力からの導き・・・奇跡的な偶然を信じてみたくなる。


竹内まりや 

http://wmg.jp/artist/mariya/WPCL000010336.html


そう云えば あらゆる場面に偶然をちりばめたLOSTのシーズン2は、何時レンタル開始なのだろう。ジャックに興味が湧かないのは 云うまでもなく お気に入りだったブーンが死んでしまった今、第二候補の万屋ソーヤーか性格的に好きなサイードを楽しみにみよっと。