ファイヤウォール

emu-maharis2006-08-09

只今、ハリソン・フォードの映画ファイヤーウォールを鑑賞中。ハリソン主演のこの手の映画の結末は、あたしを恐らく裏切らない、と一旦停止し 是を書き始めた。横浜は、昨日の台風7号の影響か、時折窓を叩く雨音が映画の中で降り続く雨の場面と重なり臨場感は、二倍。ひょっとしたら"ジャック"(ハリソン)は こんな天候に助けられるのかもしれないとふと深読みしてる。


というのも 14歳と9歳の子供を持つ50そこそこの父親役に彼は、痛々し過ぎるし 何所かで神様が味方でもしない限り ジャックに勝ち目はなさそうだ。過酷なアクションシーンも エアホースワンから比べたら圧倒的に少ないが それが却ってあたしに安心感を与える。スターウォーズハン・ソロから もうかれこれ四半世紀経つのだろうか。


ハリソンは、「年を重ねる」事に抵抗の傾向が見られない。皺も弛みも自然のまま、おそらく あのような大スターであっても顔にメスを入れたり、シュワちゃんのように偽筋肉を注入したりはしていないのだろう。垂れ下がった頬も目の下のクマもありのまま・・・。


8月7日付けの日経新聞に『意義あり アンチエイジング』と題した東京工業大学教授 本田達雄氏へのインタビュー記事が載っていた。


「じたばたしても始まらない」


三行目のこの短い言葉と「若返り」を「煩悩」と言った大見出しが胸にずしんと圧し掛かった。


アンチエイジングの大半は、若返りの幻想を抱かせるものです。諸行無常という言葉のように あらゆるものに永遠は ありません。無理をしないで流れに任せなさいというのが、わたしの考えです。」


確かに何所かで諦めはついている。ただ 口にだしてしまった時点で負けを認める事になるからなのか、自分に対しての意地なのか、兎に角「女」ってものにしがみついていたい。35を過ぎた頃から 女でありたいことを意識しだした。雌のカンガルーがお腹の袋に大きな子供を大事にしまっている期間を人間の女に喩えるなら 私の場合は、生んだ子供が成人するまで。。。子離れしない母親の代表のようでもあるが お腹の袋に大きな子供を抱えている内は、お化粧もお洒落も二の次、そんな時代を経て ようやく自分が単体になれた頃、残念ながら 防ぎようのない老いが無断で侵入してきた。


老いは、見た目だけではなく ほぼ同時に体力も気力にも奪ってゆく。特に実行力にあっては、ピーク時の半分以下となっている事に最近気づき凹んでしまった。鏡を覗きこむ時、新調した服を試着するとき あたしの女心が、切ないくらい自分を責める。


TV、情報誌には 毎日のように若返りを強調した広告や話題が満載、影響されやすいタイプのあたしのような人間は、思う壺なのかもしれない。それを判っていながら、今日も カンセツオーと美白化粧品が届いた。老いに対するファイヤウォールは、本当に幻想でしかないのだろうか・・・。女でありたい事を意識せず生きていた頃が 実は、一番「女」であったのかもしれない。思いっきりジタバタしてます。。。