あなた 私のもとから突然消えたりしないでね
二度とは会えない場所へひとりで行かないと誓って。
わたしは、わたしは 彷徨い人になる。
昨日は、お風呂から上がって 髪が乾く間もなく 寝入ってしまったらしい。熟睡したのか 真夜中に目が覚めた。こんな時は、電気をつけて本を読んだりすると 却って眠れない。TVをつけると ８０年代初頭の角川映画 「時をかける少女」の映像が 飛び込んできた。音声がない。手探りで TVのリモコンを探す。
屋根瓦が ガラガラと崩れ落ちる中 かずこは、ゴローの親指に 傷跡を見つける。リモコンは 見つかったが ボリュームを上げるボタンに行き着かない。気持ちがはやる。かずこは、一言 何かを 呟いたかと思うと ゴローを残し立ち去った。
結局電気をつけて 音声を上げた。あの場面でのかずこのセリフは、確か「深町君！」だったはず。
筒井康隆の本は、癖になる。十代の終わり頃から数年間はまり 何度も読み返していたので 多くの文庫本は、かなり痛んだ状態だが 捨てきれないでいる。
「時をかける少女」は、深町が 理科室で かずこの頬にスミを塗る場面あたりから 切なくて泣いてしまう。何故あんなに聞き分けが良いのだ。私なら 絶対ついていく！と思ったのは、初めて 映画を観たときだった。その後 原作を読んだり 再放送を観たりで クライマックスのこのシーンの感想は 様々に変化したが 今朝方観た再放送で やっぱり 私だったら 絶対絶対ついていく！
なぜか原点に戻ってる。愛した人は、決して離してはいけないよね。
昨年 時をかける少女が アニメで映画化されたが 今晩、地上波で放送されている。続編だと言うので 録画してゆっくり堪能するつもり。
