全国的にGWだね。

emu-maharis2007-05-03

昔 「リゾッチャ」という造語があった。子供がパパに りぞっちゃってなぁに?と聞く。パパは、お茶の一種か?と私に聞く。あれは確か 旅行会社か 航空会社の 海外旅行のコマーシャルだった。


家は、昔からGWとは無縁な家庭だった。およそのお宅は、家族で海外旅行に出かけたり 故郷に帰ったりで 昔住んでいた団地の夜の風景を思い出すと 明かりの灯っている部屋は 数えるくらい。いつもなら 何所からともなく聞こえてくる赤ちゃんの泣き声や 夫婦喧嘩 玄関ドアの開け閉めの音など どんなに耳を澄ましても 聞こえてこない。公園の水銀灯からもれる青白い光が物悲しかった。


子供たちも 遊び相手が お出かけしているのか 兄弟でゲームをするくらいしか暇なGWを過ごす方法は なかったようだ。それも きっと飽きるだろうと まとめてレンタルすると格安になる遠くのビデオ屋に子供たちを車で連れて行き 好きなビデオを数十本借りる。これが家のGWの恒例行事だった。


ゆうべ、上の息子が バイト先のレンタルビデオ屋で 大量にDVDを借りてきた。家なりのGWの過ごし方、きっとこんな習慣が染み付いているのだと思ったら なんだか 涙がでてしまった。パパが不在でも 工夫してあげればよかったと行動力のなさを今更ながら反省してしまう。DVDと一緒に渡されたチョコレートの箱とお母さんありがとうのカードに目を落とし言葉を失ってしまった。


日本は、今 眠らない国になりつつある。百貨店は、お正月の元旦から営業し ファミレスもコンビニエンスストアーも 24時間店を開けている。ご主人が某IT関連にお勤めの隣の新婚の奥様も 海外旅行どころか 新婚旅行すら行っていないと嘆いていた。そういう職場で働く人たちの家族は ある意味 犠牲者なのかもしれない。


忙し過ぎる夫に 一度文句を言ったことがある。


「子供たちのことも少しは考えてよ。」と。


夫は、こう言い返した。


「人が休んでるときに働かないでどうする?」


あの時 自分の口から出掛かった言葉は 今でも忘れない。


そういう考えの人は 家族を持つ権利はない。


無論 一生懸命働いてくれる夫には、言うことはできない一言だった。